ライフサイクルアセスメント(LCA)実践講座

ライフサイクルアセスメントと世界の動向

講座代表 稲 葉  敦

<工学院大学環境エネルギー化学科 教授>

  

私たちはいろいろなモノを使って生活しています。自動車のように使っている時に公害物質を排気するモノもありますが、冷蔵庫のように、また冷蔵庫に入っている食品のように、私たちが実際に見ている範囲では環境へ何も排出しないモノもあります。しかし、食品も例えば農産物であれば、畑で使う農機具の運転や肥料の製造などで環境負荷物質が排出されます。LCAは、私たちには見えないところでの製品の環境への影響を知るために、「ゆりかご(農産物の生産や資源の採掘)から墓場(製品の廃棄やリサイクル)まで」製品のライフサイクル全体を評価する方法です。 

欧州各国は、企業と消費者が一緒になって環境影響を減らす努力をする「持続可能な消費と生産」に関する政策を次々に打ち出しています。そこでは、企業がLCAを使って環境影響を減らし、それを理解する消費者を育てることが基本になっています。商品にCO2の排出量を表示するカーボンフットプリントや、水の消費量を考えるウオーターフットプリントがその良い例です。

カーボンフットプリントでは、今では、韓国やタイが日本を超える活動を行っています。LCAを使って製品のライフサイクル、すなわちサプライチェーン全体で環境負荷を削減することは、下流の、すなわち先進国の企業が材料や部品をCFPを見て選択し、さらに消費者がCFPを見て商品を購入するようになることにつながるからです。世界中のこれらの活動を調和させるために国際標準規格を作る作業が進んでいます。   

LCAを実施して自分の製品の環境影響を減らすことが、消費者を含めたサプライチェーン全体の、さらには社会全体の環境負荷削減のための最初の一歩になります。この講座は、この重要な一歩を、皆さんと一緒に進めるための講座です。特に、「LCAの実施はとても困難」と思っている初心者の方のご参加をお勧めします。社会を変える最初の一歩を踏み出しましょう!

 

LCAのすすめ

公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会

理事 辰巳 菊子

私たちは、ものやサービスを購入し使うことで毎日暮しています。

これら商品は地球からのめぐみと国内外の人々の労働により生み出されていますが、工業化、グローバル化の進展により、その一生は見えにくくなっています。

LCAは身近な商品がどのように世界とつながっているのかを知る一つの方法でもあり、面白そうですね。